九州・福岡の企業に特化したエグゼクティブ転職支援を行うYOUTURNが、3月13日(水)オンラインイベントを開催しました。

今回のイベントでは、「移住転職で切り拓いた新たなキャリア」と題し、東京の有名企業から福岡への移住転職を果たした平田さん、徳丸さんのお二人をゲストに迎え、リアルなお話を伺いました。

本記事ではイベントのハイライトをご紹介します。

目次

第一部:高尾より 2024年。次のキャリアのトレンドは地方移住?
第二部:キャリアにまつわるディスカッション 移住転職で切り拓いた、新たなキャリア
第三部:フリーQ&A 本イベントは三部構成で行われました。

登壇メンバー

平田一茂さん株式会社ジコウ 代表取締役)
徳丸真彦さん株式会社ジチタイワークス 技術責任者 2024年4月より自治体向けサー
ビスを展開する株式会社ホープに入社予定であり、2024年3月時点では子会社のジチタイワークスに業務委託として従事。)

YOUTURN 高尾(代表取締役)
▼平田さんの移住転職ストーリーはこちら!
地方は社会課題の先進エリア。キャリアのアップデートに九州を選んだ理由
▼徳丸さんの移住転職ストーリーはこちら!
「東京の経験を地元九州に」メガベンチャーのエンジニアがあえて福岡のスタートアップを選んだ理由 ▼無料キャリア面談への申し込みはこちらから

第一部:2024年。次のキャリアのトレンドは地方移住?

初めに、YOUTURN 高尾がなぜ地方都市でのキャリア形成に注目しているのかについて、「2024年。次のキャリアのトレンドは地方移住?」と題し、独自の論を展開しました。高尾には20年以上転職市場に身を置いて見えてきた仮説があると言います。

キャリアのトレンドの構造

高尾:地方移住へのイメージは近年少しずつポジティブなものに変化してきました。しかし、まだ「都落ち」「キャリアダウン」「東京の年収の半分ほどになるのでは」といった消極的なニュアンスも残っているように思います。

一方で、「大都市の窮屈さ・競争による疲弊・現状維持コストの高さ」など、大都市での生活が割に合わなくなってきたと感じる方も少なくありません。

都会にいても悩み、地方移住を検討するにしても悩む。万人にとっての明確な答えはなく、なかなか前向きな出口を見つけるのは難しいことかもしれません。今からお伝えする私の仮説が、皆さんそれぞれの出口を探すヒントになれば幸いです。

さて、キャリアのトレンドを考える上で非常に興味深いのが、イノベーションのベルカーブ※です。 (スライド:YOUTURN高尾作成)

※イノベーションのベルカーブ:米スタンフォード大学のRogers教授が提唱したマーケティング理論

商品・サービスが世の中でトレンドになっていく時のステップとして、消費者をカテゴリ分けして捉えた図。スライドの図では5つのカテゴリに分類されている

図の縦軸が対象商品・サービスを採用する人たちの人数ボリュームを指し、横軸が新しい考え方・もの・ことに対して歓迎する姿勢を持つ人から否定的な姿勢を持つ人までの出現率(%)を示す

高尾: 一般的にまだ広く知られていない段階で、今後可能性がありそうな選択肢にまず最初に反応するのがイノベーターです。次に、その様子をみて「面白そうだ」とアーリーアダプターが追随していく。図の赤色で囲った16%の人たちが起点となり、その後、アーリーマジョリティやレイトマジョリティと多数派が選ぶ選択肢になっていく。そうしてトレンドが出来上がっていきます。

キャリアのトレンドの移り変わり。気になる2020年代は?

高尾は「世代ごとにキャリアのトレンドがあった」と考察します。 1.日系大手ブーム(〜1980年代ほどまで)
日系の大手企業ブーム。戦後から経済が回復し日本企業が大企業化したという背景から、「ここに入社すれば安心だ」と優秀な人が順に入っていくトレンドが出来上がった 2.外資系ブーム(1990年代)
皆がこぞって日系大手企業に入ろうとする中、外資系企業に入っていく人たちが生まれ始めた。GE(General Electric)やP&Gなど。それに追随する流れで外資系ブームが起こった 3.コンサルブーム(2000年代)
マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループなど世界的に有名なコンサルティングファームを筆頭にコンサルブームが巻き起こった。 今では多くの人が目指すキャリアパスとなっている 4.ベンチャー、スタートアップブーム(2010年代)
2008年~2009年のリーマンショックの影響で日本のベンチャー企業の新規上場件数は10分の1にまで落ち込んだ。東京のベンチャーが台頭してきた2010年代。 一気に盛り返し、今では転職を検討する際、多くの人が選択肢に入れるほどの広がりをみせている 気になる2020年代。次に注目されるキャリアとは何なのでしょうか。

「2020年代のキャリアトレンドはまだ見つかっていない。しかし、ブームの起点となるイノベーター・アーリーアダプターの動きに目を向けるとヒントが見えてくる」と高尾は続けます。

「キャリアのトレンド」の時間軸。
1サイクルの目安として、ブームの始まりから10〜15年で多くの人が動き出すようになる

高尾: 2020年から新たな領域にイノベーターが動き出しました。2024年現在、アーリーアダプターが動いてきた感覚があります。おそらく5年後には、もっと多くの方が新たなトレンドを掴みに動くだろうと見ています。

この数年、私が着目しているのが「地方都市」です。次のトレンドの一つに、「地方都市でキャリアを積む」というのが確実にあるでしょう。

イノベーター、アーリーアダプターが手に入れる「機会」と「環境」

では、イノベーターやアーリーアダプターがキャリアにおいて手に入れるものとは何なのでしょうか。高尾は、YOUTURNが移住転職者の「その後」をヒアリングする中で見えてきたものがあると言います。

高尾: ゲストのお二人のように地方への移住転職を果たし、福岡でさらに次のステップへとキャリアを駆け上がっていく方を多く見てきました。YOUTURNを通じて福岡に来られた方が掴んでいるものは何か。それは「機会」と「環境」だと感じます。

「機会」とは、キャリア形成をしていく上で重要な「挑戦できる回数」のことです。野球でいうと「試合に出られるか」「何打席立てるか」といった感じですね。

「環境」とは、機会が巡ってきたときに自身の力を最大限活かすために必要な裁量や周囲の協力などの環境的条件が揃っているかどうか。

地方都市の企業では、解決しなければならない問題の難易度が上がる一方、高度な問題解決ができる人材が不足しているという課題があります。

このような背景からも地方都市では「機会」と「環境」が得やすく、キャリアを飛び級できるような「可能性」があると言えるのではないでしょうか。

第二部:移住転職で切り拓いた新たなキャリア

第二部はゲスト2名と高尾によるキャリアにまつわるディスカッション。

「福岡へ移住転職したからこそ得られた経験やチャンス」「働いて見えてきた東京と福岡の違い」「理想の移住転職のために注意した方がいいこと」など、リアルな経験談を交えて語り合いました。

東京の有名企業から福岡へ

高尾: 初めにお二人のご経歴と移住転職のきっかけを教えてください。徳丸さんは大分のご出身で学生時代は福岡に住まれていたこともあるとか。就職を機に上京され、東京では3社を経験されています。

徳丸:東京では約10年、主にインターネット業界のエンジニアとして経験を積みました。新卒で楽天に入社し、アメリカ支社で働いたり、2〜3年ごとに違うプロジェクトに携わったりと幅広い経験ができたと思っています。

二社目では、大手アパレル企業の別会社の立ち上げに関わらせていただきました。マーケティング担当の方からのご紹介で、三社目の広告代理店のADKへ移ることに。ADK本体と子会社の両方に在籍し、主にデータエンジニアリングを担当しながらDMP(Data Management Platform)の開発や、マーケティングにも携わりました。

東京へ出て10年が経ち、キリもいいかなと福岡へ戻ることを考えるようになったんです。

高尾: 生粋のエンジニアとしてのキャリアですね。 徳丸さんは2020年12月にYOUTURNを通じ、スカイディスクという福岡のスタートアップに入社。3年経験を積み、今年の4月からは株式会社ジチタイワークス(福岡の上場ベンチャーであるホープの子会社)の技術責任者として、次のキャリアを掴みに行く決断をされました。

平田さんは神奈川県のご出身ですが、2020年10月にYOUTURNを通じて福岡にIターン転職されています。

平田: 大学まで関東だったんですが、新卒で入社したベネッセで九州配属となり九州に縁ができたんです。3年半ほど営業担当で九州各地域の温かさや文化に触れて、ここにずっと住みたいと思うほど九州を好きになりました。

とは言え、もっとキャリアを充実させるためにチャレンジしたいという気持ちが強くなり、当時伸び盛りだったリクルートグループのIndeedに転職し、東京で3年ほど営業マネージャーを任せてもらいました。

一貫して営業領域の経験をしてきたわけですが、もう少し長い人生で考えたときに、自分が好きな九州という地域で何かやりたいという思いが芽生えてきたんです。直線的なキャリアというより少し別のキャリアも経験してみたいなと。

高尾さんのご紹介で、事業投資会社のリープラジャパンで福岡での事業立ち上げのご縁をいただき転職し、事業投資の経験をしました。一年ほど起業家をはじめ幅広い人たちに関わるうちに、自分自身もより経営に近い仕事をしたいと感じるようになり、2021年に糸島で株式会社ジコウを起業し、現在は経営の仕事をしています。

会いたい人には大体会える。福岡のネットワーク効果

高尾:福岡でのキャリアの「飛び級感」、また「機会」と「環境」についてどのように感じますか。

平田: 東京では、「機会」を得るにも時間軸が長く順番待ちという感覚がありました。その点、福岡なら1つ2つ上のレイヤーの役割が巡ってくる機会は多いんじゃないかなと感じます。

僕の場合は未経験で金融業界出身でもないのに非連続な転職で事業投資会社に入社しました。それまで自分にはない選択肢に挑戦したことで、想像もつかなかったキャリアパスと、一気に階段を上がるチャンスの両方が手に入ったことは、「飛び級」という表現通りなのかなと思います。

高尾: 事業投資経験のある人がいないから、九州では未経験でもやる気があって出来そうな人にお願いをするんですね。結果を出せるかどうかは自分次第だとしても、「出来そうだ」とアピールすれば「機会」を得やすい環境だとは言えそうです。

平田さんは大学の非常勤講師も担われています。前職の投資会社からのご縁でしょうか。

平田: 前職の関係もあったんですが、やりたいことを表明し続けてきたのが一番大きかったように思います。

福岡に移住し心に余裕ができて自分を振り返るようになり、「生涯を通して、人の意思決定に関わる仕事をしたい」と気がついて。そこで「人材マーケットと教育マーケットの間のような仕事がしたい」と、半年ほどまわりに言い続けました。

これは福岡のネットワークの良いところで、一年くらいいろんな人に言い続けると会いたい人には大体会えるんです。

高尾: 積極的に「こういうことがやりたい」と周囲に声をかけていけば、みんなが協力して繋いでくれるという「環境」があり、その結果手にした「機会」でもあるんですね。

徳丸さんは、福岡に戻ってからご自身のキャリア観が大きく変化したのではないかと感じます。三年前はとても慎重な印象でした。今振り返ってみていかがですか。

徳丸: 当時は福岡に戻ってくることが目的だったので、三年後に次のステップに向かうとは想像もしていませんでした。自分で次のステップを作っていくところまで、福岡に来てから描けるようになったのかなと感じます。

「飛び級」しているようなイメージもありますね。東京にいる時よりも、上のレイヤーの方とお話しする機会が多かったり。

高尾: 特にベンチャーでは経営者との距離が近いですよね。普段接する人や、一緒に仕事をする人たちが変わったことも徳丸さんの変化に影響していそうですか。

徳丸: 影響していますね。いちエンジニア、プロジェクトマネージャーとして現場で動いていたんですが、経営者の方々とお話するにつれ、上位レイヤーや経営層の仕事にも興味を持つようになったんです。

九州出身ということもあり、九州/福岡になにか自分が還元できるものがあるんじゃないかという思いも強くなりました。

高尾: 4月からは株式会社ホープ 自治体に特化したサービス のジチタイワークス事業部で、技術責任者としてエンジニアチームの立ち上げから担われます。

仮に三年前の自分だとしたらこの意思決定をできたと思いますか。

徳丸: 三年前の自分ならビビってたかもしれません(笑)。経営層と話す機会も少なかったので、イメージする技術責任者像と自分とがなかなか結びつきづらかったかなと。でも今では開発チームの理想像も自分の中にイメージができてきて、楽しくなってきましたね。

キャリアの「飛び級」感。ゼネラリストが重宝される福岡

高尾: YOUTURNの今後の移住転職支援のキーワードは、「飛び級」なんじゃないかと考えています。まだどこか後ろ向きなイメージの残る移住転職を、「地方都市なら、東京では得づらいチャンスを掴める」との前向きな文脈に変えていける可能性があるんじゃないかと。

平田: 「飛び級」という表現は納得がいきますね。経営者や労働マーケットがキャリアを評価するとき、他の人と比べてシンプルに「この人こんな経験してるの?!」という驚きが大事だとすると、地方移住転職はまだ希少性の高いキャリアですから。

徳丸: 東京で働くのが悪いことでもないと思うんです。でも、一つのポジションに尖っているスペシャリストでないと上にいけないイメージがあって。移住してみて結果的に「福岡にはこんなにチャンスがあるんだ」と驚きました。

僕の場合、ある時はエンジニア、またある時はプロジェクトマネージャーと、何かに尖るよりもゼネラリストのタイプでした。福岡では逆にそっちのほうが重宝されていて、たまたま飛び級できたのかなと思っています。

高尾: 専門性で尖っていくのがキャリアだと思っている方は多い印象ですね。たしかに東京のように規模の大きな市場だと、何かの機能に特化している方が目立ちやすいでしょう。

一方、地方都市で重宝されるのは「何でもやってくれる人」。地方への移住転職ほど、総合的に強いゼネラリストのタイプが必要とされているのかもしれません。

課題の先進エリアは、まさに先行者利益が得られるフェーズにある

高尾: キャリアのトレンドにおいても、早めに動いた人ほど「先行者利益」があります。

例えば、最初にコンサルティングファームにチャレンジした人たちは、20代の頃から上場企業の経営者を相手にするという「機会」を得ました。そういう経験をした方が、さらに次のベンチャーブームで起業をし、挑戦者がまだ少ない段階で先行者利益を得てきたイメージがあります。早め早めに先陣を切って人が選ばないものを経験している人は、その分手にしているものが多いなと。

地方都市の直近の課題はM&Aや新規事業の立ち上げ、DXといったこれまで経験のないことを解決しなくてはいけない点です。裏を返せば、そういう部分に活躍のチャンスがありそうです。

平田: 福岡はまさに課題の先進エリアで、先行者利益を大きく取れるフェーズにあると感じます。

僕は今32歳ですが、30代〜40代という脂の乗り盛りの時期に日本の課題に正面から向き合えるのは非常に味わい深いチャンスだなと思うんです。人口減や町のインフラの老朽化、事業承継問題など、福岡に身を置いていないと入ってこない一次情報に触れる機会が多い。解像度の高いリアルな情報が手に入るというだけでも、福岡という土地に身を置く価値と言えるのではないでしょうか。

高尾: 徳丸さんが入社する株式会社ホープは自治体向けの事業を展開しています。まさに日本の重要な課題に直結しているところに、まだエンジニアがいない状態で一人乗り込むんですね。

徳丸: 次の会社にはエンジニアがいない状態ですが、自分が入ることで「東京に出ていったエンジニアたちが帰ってこられる場所」を作っていけるといいなと思っています。

福岡には優秀な方が沢山いるんです。ただ、やりたいことをやるためにファーストチョイスでは「東京に出る」という選択肢を取らざるを得ないのかなと。次の会社では、そういう人が帰ってこられる場所としてもエンジニアが活躍できるような雰囲気や環境を作っていきたいですね。

高尾: それをエンジニアである徳丸さんがやることに意味がありそうですね。

技術責任者としてのキャリアをスタートするわけですが、5年後10年後の徳丸さんはまた一段と転職市場でかかる声も変わっていそうです。

戦略的にキャリアを作るなら、ジグザグに登るのも一つの手

高尾: 地方でチャレンジした経験が、かえって東京から評価されるということもありそうですよね。東京では経験し難いことを地方都市で経験して、また東京に戻っていく。大企業で海外駐在をしていた人が本社に戻って出世していく感覚とも似ているかもしれません。

平田:地方への移住転職はキャリアを築く上での一つの通過点にもできると思います。

文科省などの国家公務員で活躍する人たちは、必ず地域の教育委員会で現地を経験してから戻るんです。行ったり来たりの揺り戻しが自分の壁を取っ払い、視座を上げてくれると考えてみるといいかもしれません。

戦略的にキャリアを作るのなら、東京の優秀な人ほど地方都市という課題のど真ん中に身を置いてみるのは一つの手かと。広く日本をみて東京に戻り、つぎは事業承継先の社長として再び地場に戻ってくる。八ヶ岳的な登り方ですね。

高尾: たしかに急勾配な山ほどストレートに登っていくとしんどい。ジグザグに登っていくという登山の登り方もありますよね。

理想の移住転職のために。人間関係の分断には注意

高尾:お二人の考える「九州/福岡に来るときの留意事項」についてもお聞きしたいです。

平田: 福岡に移るからといって、それまで培ってきた人間関係を分断しない方がいいというのはお伝えしたいなと。地方都市の課題を味わい切るために、自分の持つネットワークを駆使するという意識でいると上手くいくように思います。

繋がりを断ち切ってしまうと「早く福岡にフィットしなきゃ」と焦りすぎたり、「都落ちとは言わせない。東京には負けないぞ」と、東京を必要以上にライバル視して生きづらくなってしまうかもしれない。二項対立にせず、それぞれのネットワークを行き来できるようにしておくのは、経験上やっておいてよかったことです。

徳丸: 人との繋がりは大事ですよね。僕もいざ福岡にくると、地元とはいえ同じ業界にはほぼ知り合いがいない状態でした。これから福岡に来る方は、できるだけ早めにコミュニティに入ったり人間関係を作るよう動くといいのかなと。

福岡はエンジニアリングリテラシーが低い会社もまだ残っているので、うまく翻訳しながらコミュニケーションを取る必要もあるかと思います。エンジニアの方はそういう前提を持って入ってきた方がいい場合もあるかもしれません。

高尾: お二人の話から入社する先はあらためて慎重に選ぶ必要があるなと感じました。

例えば、自身がイノベーターの感覚でも受け入れる側がレイトマジョリティ色が強く変革を好まない会社の場合、苦労は相当多いだろうなと。

平田: どこへ行っても全員が自分と同じ考えということはないと思うんです。けれど、同じ部署に似たような感覚の人がどれくらいいるのかとか、上司と一蓮托生でやっていけそうなのかといった、その部署の気運みたいなものを感じられるといいですよね。

入社手前のカジュアル面談や歓迎会などを早めにセットしてもらったり、事前の面談をなるべく丁寧にしておくのは大事かなと。

高尾:間に入る立ち位置として、YOUTURNもできる限りそういう場をアレンジしていきたいところですね。

もう一つ、会社の中だけの関係性で完結しないことも鍵かなと。ここだけじゃないんだという繋がりを作るのも大切だなと感じます。

平田: 福岡の人は休みの使い方が上手ですよね。休日に別の職場の人と趣味で繋がることも珍しくないんです。肩肘張らずに自分がやりたいことも口に出しやすいので、結果的に仕事に繋がることも。キャリアを模索するタイミングは福岡のほうが多いのかもしれません。

徳丸: 福岡の人はすごくウェルカムで、外から来た人を受け入れてくれる文化がありますよね。YOUTURNコミュニティの方とはよく飲みに行くんですよ。同じような課題感を持っている方が多いので、相談し合えるような横の繋がりが作れています。

高尾: 同業界だけでなく別の業界でも集まって交流したり、福岡の人たちってちゃんと異種格闘技をやってくれますよね。

平田: なぜ「福岡」に移住転職したのか。より福岡という地にフォーカスして考えるとそれが大きな理由ですね。元々転勤が人気の街で大企業のジョブローテーションの人気どころでもあり、移住する人も多く地場の若い人たちがベンチャー起業したりと、いろんな人が集まっている。

もし受け入れてもらえないなと感じたとしても、また別に自分にフィットするコミュニティが必ず見つかるように思います。

高尾: ぜひ実際に体感してみてほしいですね。僕らもいつでもみなさんと一緒に飲みに行きたいくらい(笑)。

お二人の経験からも、地方移住転職で作るキャリアには「機会」と「環境」がたしかにあると言えそうです。黙って待っていても誰かが与えてくれるわけではないけれど、福岡には自ら働きかけていくことで応えてくれる「環境」があり、自分のほしい「機会」に繋げることができそうだと感じます。

地方だから描けるオリジナルのキャリア

YOUTURNがこれまでお手伝いをした方のうち、本イベントのゲストお二人の移住転職ストーリーをご紹介します。チャレンジの結果、地方企業だからこそ得られる場所で、オリジナルのキャリアを咲かせています。
地方は社会課題の先進エリア。キャリアのアップデートに九州を選んだ理由
「東京の経験を地元九州に」メガベンチャーのエンジニアがあえて福岡のスタートアップを選んだ理由

いかがでしたでしょうか。フリーQ&Aでは時間いっぱいまで質問が飛び出し盛り上がりを見せた本イベント。参加者アンケートでは、「具体的で実感のこもった話を聞けた」「必要なのは 『覚悟』だと改めて知ることができた。覚悟さえあれば仕事もプライベートも受け入れてくれる土壌がある、という安心感も得られた」「東京と福岡を客観的に比較しながら話してもらい、新しい価値観に気づくことができた」といった感想が寄せられました。

今後もYOUTURNブログでは、イベントレポートやYOUTURNの活動報告、移住転職者インタビューなどを通じ、最新情報を続々と発信して参ります。

どんな機会と環境が待っているのか、ご自身の可能性を知りたい方。まずは経験豊富なYOUTURNコンサルタントとのキャリア面談から始めてみませんか。

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著者プロフィール

YOUTURN編集部
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