
YOUTURNラジオ #26 僕らにとって競争は必要なのか?
今回の話題は「僕らにとって競争は必要なのか?」。YOUTURNを通じて九州/福岡に移住転職を果たされた方々とお話する機会がありました。
面白いことに、みなさんの「移住してから変化したこと」にはある一つの共通点があったのです。その共通点とは何なのでしょうか?
YOUTURN高尾です。今回は、実際に九州/福岡に移住転職された方々のエピソードを通じて得た視点から、皆さんに前向きな気持ちになってもらえるようなお話をシェアしてみたいと思います 。
移住転職者のリアルな声「人と競争しようと思わなくなった」
移住転職者の集う場で、こんな興味深い一言が聞こえてきました。
「福岡に来てから競争していない。じぶんを高めようとは思うけれど、人と競争しようとは思わなくなった」その方によると、なんでも仕事だけでなくプライベートでも競争意識がなくなったのだとか。
例えば趣味のマラソン。東京では「何分で走れるか?」がマラソン仲間との話題の中心だったそうです。
そのためか、走っていても自ずと「タイムを向上させること」に重きをおいていたようですね。
これが福岡に来てからは、周囲と話す内容が「どれだけ速く走れたか?」から「どんなコースを走ったか?」に変化したそうです。
趣味の世界で競い合うよりも、それぞれの楽しみ方を認め合っているように感じるとおっしゃっていました。
もちろん、東京でも福岡でも属する環境によってケースバイケースでしょう。
でも、「わかる気がする」「たしかに、周りに勝たなきゃという意識はなくなったかも!」と、この「価値観の変化」に移住転職者の皆さんからひときわ共感が集まっていたのが印象的です。
移住転職で得られることの一つに、「過度な競争環境からの脱却」があるのではないか?と考えるようになりました。
競争環境がもたらすメリット/デメリットとは?
皆さんは「競争環境」についてどのような考えをお持ちでしょうか?
一般的にはネガティブなイメージが先行しがちのように感じます。しかし、必ずしも「競争環境=悪」ではないことも確かですよね。
競争環境に身をおくメリットとして、「成長を実感しやすい」「力をつけやすい」「刺激を得られる」「ひとりでは越えられなくとも、他者と競い合うことで限界を突破できる」などが挙げられます。
一方、デメリットは「疲れてしまう」という点。仕事も生活も、すべてにおいて競争を強いられる環境では気が休まりませんよね。
「いったい自分は、いつまで競争し続けなくちゃいけないんだろう……?」と、気が遠くなるようなこともあるかもしれません。
反対に「競争意識を持たなくてもよい環境」では、「競い合わなくてもいいんだという安堵感」「人と比べずマイペースでいられる」「落ち着いた生活」「余裕が生まれ、人にも優しくなれる」といったメリットがあります。
しかし裏を返せば、「刺激が足りず、いまいち成長実感を持てない」といったマイナス面も存在するでしょう。
意識的にバランスをとる方法
では、「競争環境」と「競争のない環境」どちらが私たちにとって望ましいものなのでしょうか?
結論は「どちらも必要」だと考えています。競争環境のデメリットは「疲弊」でしたね。疲れてしまう主な原因は2つありそうです。
まず、自分でも気づかないうちに競争環境という構造に組み込まれてしまっていること。つぎに、長いこと競争環境に身を置きすぎてしまっていること。
無自覚と長期間。この2つをクリアすれば、競争環境のメリットを享受できるのではないでしょうか。九州/福岡を拠点にすることで、過剰な競争心を持たずにいられるベースを手にいれる。
そして、刺激や成長を実感したいときにだけ「一定期間・意識的に」競争環境(東京のような大都市)に出向いてみる。
こんなバランスの取り方もよいのではないでしょうか。時代の風潮として、これまでは「競争環境」のなかで生き抜くことが前提とされてきたかもしれません。
これからは、「競争環境」を自分の意志で自由に取り入れる。そんな風に、競争との付き合い方をシフトチェンジしてみるのもいいとは思いませんか?