創業100年の経験とデジタルを融合!
一次産業から事業を生み出すチャレンジ
私たちは、農業資材や家庭園芸用品、飼肥料の原料を扱う専門商社です。もともと園芸用の日東花材(株)と肥料の(株)龍が合併し、さらに創業100年の永瀬(株)が合併して、2006年に株式会社ニチリウ永瀬になりました。
設立以来、第一次産業をベースに事業を全国展開しており、子会社も複数あります。その一方、国内の人口減に伴い、農業人口も減少しています。
そのため、農業・飼料・肥料をベースに、デジタルとの融合や他業種との連携を行いながら、新しい事業を開発中です。チャレンジを恐れず、時代に合わせた戦略を立てることで、今後も市場を拡大していきます。
ニチリウ永瀬の主な事業は、3つあります。1つ目が、農業用肥料と畜産用・水産用のエサの原料調達および製造・販売です。畜産用の飼料原料を海外から年間約5万トン輸入し、全国に安定供給するための物流拠点を構築。
海外メーカーと直接取引し、良質な商品をスムーズに配送・販売しています。また、飼料の原料となる調整魚粉の自社製造もしています。
2つ目は、小売・大型店舗向けの家庭用園芸用品の販売です。業界最大級の約6万アイテムを日本全国に卸しています。
3つ目が、生産農家が使用する肥料の販売です。創業時より有機肥料にこだわり、より美味しく・安全な生産物の栽培に貢献しています。
この他、6つの子会社・関連会社でも農業関連の事業を展開しています。その中には、第三セクター方式の国内初となる重度知的障碍者雇用を目的とした工場もあります。障碍者雇用を促進することで、社会貢献にも努めています。
ニチリウ永瀬は、まず1996年に日東花材(株)と(株)龍が合併し、その後2006年に永瀬(株)と合併し設立しました。永瀬の創業は大正10年で、2021年で100周年になります。創業当初から肥料と飼料の原料を扱っている老舗企業です。
私自身は入社して16年目になりますが、もともとは本社ではなく、兵庫県の子会社にいました。そこは肥料工場で、合併後にいったん赤字となったのを数年かけて黒字化した後、現会長から「親会社に戻っておいで」と呼ばれました。
そこから2年間、会社の強みや弱み、周囲の環境や時代の流れをじっくり見て、どうすれば古い体質から脱却できるか戦略を立てた後、代表に就任しました。
全国に確実な流通網を持っていることです。園芸用品をホームセンターへ持っていく際には、各店舗ごとに商品を積み直してから発送する必要があります。しかも鉢や支柱等の異形物は、既存のケースに納まらないことも多い。
そういった大手の配送では対応しきれない部分でも、確実かつスピーディに全国対応できることが強みです。加えて、園芸部門だけでも約1500社の仕入れ先があるため、仕入れコスト面でも優位性があります。
農業や園芸といった一次産業に関わる業界で、ある意味とがった存在になりたいと思っています。我々が思考することそのものが、プラットフォームになるような位置づけを作り上げたい。
そのためにはECサイトとの連携が必要ですし、一次産業もデジタルをどんどん利用するべきと考えています。今後は、我々の商品がECに流れ込んで行くための導線を強化すると共に、農業関連のベンチャー企業とも連携して、しっかりと事業の裾野を広げていきたいです。
BtoBメインでやってきたので、エンドユーザーに我々の名前が知られていないことです。また歴史の長い企業なので、時代の流れに乗れていないことも課題ですね。社内のデジタル音痴を克服し、急激な変革を促す必要性を感じています。
社員が自発的に提案して、チャレンジを育む環境にするため、賞金付きの社内ベンチャー募集も始めました。「こんな事業をやってみたい」と提案があれば、ぜひやってもらいたい。さらに社内のカンフル材になる人材を、外からも呼びたいと思っています。
もう年功序列の時代ではないですし、若いメンバーもどんどん挑戦して、上を追い越していってもらいたいですね。
私たちは農業・園芸部門で唯一無二の存在になり、九州の力で全国制覇しようと考えています。東京には豊富な情報がありますし、ビジネスの起爆剤も多くあるかもしれません。
しかし一方で、デジタルを活用し、場所を選ばずにビジネスしようという情熱と行動力があれば、どこでだって面白いことができます。そういう熱意がある人と、福岡で一緒に新しいことに挑戦したいと思っています。
入社以前にしていたこと
新しいもの好きだったので、1998年にクリエイター専門スクールのデジタルハリウッド福岡校ができた時、すぐに入りました。その後、フリーランスでWebディレクターなどを経験した後、福岡の人材会社から東京のYahoo!に出向してテレビチームのディレクターとして3年働きました。
それから友人とWebサービスの会社を立ち上げたんですが、2年ほどで売却。次にGYAO!に入り、Webプロデュースや企画を担当しました。日々忙しく生活する中で、心身ともに疲れてしまい、福岡に戻ることに決めました。
入社した理由
福岡に戻った後、まず動画配信サービスのベンチャー企業に入りました。そこでは様々な経営者の動画を作っていて、ニチリウ永瀬の現会長も出演していたんです。そのご縁で声をかけて頂き、5年前に入社しました。
最初に担当したのはネット通販の部門で、各ECと自社サイトの売上をいかに上げるかを考えていました。2年後に海外部になり、中国で農業ビジネスを行うチームに入りました。さらに去年から新規事業開拓も担当するようになり、今に至ります。
今、取り組んでいること
これまでのBtoBだけではなく、BtoCでファンになってもらうためのコンテンツサービスを作っています。Webを基本に、アプリやAIといった領域で準備しています。AIの知見を持った人や、きちんと勝ち筋を知っている人に来てもらって、一緒に進めています。
我々は「暮らしをプロデュースする」ことをミッションに掲げています。未来に向けた新生活を提案できるよう、常にチャレンジしなければなりません。ベンチャー企業で新しいことをするのに比べて、違う難しさがあると感じます。
でもだからこそ、「ここで変革できたら大きな道が拓ける」と思えることが一番のモチベーションになっています。
入社以前にしていたこと
2011年に新卒で入社し、9年目になります。大学では化学系の研究をしていて、最初は研究員になるための就職活動をしていました。
当時は、東日本大震災とリーマンショックの波が来ていた時期。研究職で入っても、景気が悪くなったタイミングで切られるかもしれないという不安がありました。そこで、営業職も見てみようと薬品などのキーワードで検索したところ、ニチリウ永瀬が出てたので受けることにしたんです。
入社した理由
当時は10社以上面接を受けていて、最終面接はどこもピリッとした雰囲気でした。面接も決まった文言を読むことが多い中、ニチリウ永瀬はすごくフランクだったんです。「覚えてきたやつはいいから、好きなこと喋ってよ」という感じで、その自由さや人柄がいいなと。
最初は「原料を調達する商社的な仕事」と聞いていたのですが、その後で「欠員が出たので園芸部でもいいでしょうか」と言われました。それでも、会社の雰囲気が自分に一番合っていると思い、迷うことなく入社を決めました。
今、取り組んでいること
大手の量販店などに納品する際の陳列方法を提案したり、シーズンごとに最適な商品をアドバイスしたりと、コンサル的な業務をしています。毒物や危険物を扱う資格を持っていることもあり、大学で得た知識が役立っていますね。
今後は、中間業者のポジションを飛び出して、オリジナル商品をたくさん作りたいと思っています。そのためのアイデアや企画力を磨きつつ、試行錯誤しながら進めているところです。
この仕事を10年近くやっていますが、まだまだ勉強したいことが尽きません。時代のニーズに合わせて園芸の新しいカテゴリーを提案したり、各地域ごとの特性を考えたり、多面的に分析することは勉強になりますし、何より面白いですね。
福岡県福岡市博多区博多駅東1丁目14-3 第2サンライト東口ビル
47,000万円
310億2000万円
金尾 佳文
2006年7月
190名
専門商社
YOUTURNからのコメント
一次産業の歴史を変える、歴史が紡いだ次の100年へ
高尾大輔
YOUTURN 取締役 キャリアコンサルタント
日本全国を見渡しても、100年続く企業はそう見つかるものではありません。ニチリウ永瀬は、吸収・合併という歴史を経て日本の伝統的な第一次産業を強みに成長を遂げてきました。そして、この歴史ある福岡の地場企業を力強く牽引するのが金尾代表。
明るく大らかなお人柄で、福岡を代表する企業のトップとは思えないフレンドリーな雰囲気をお持ちです。インタビュー中では、会社の課題まで包み隠さずお話しいただきました。
その中で、第一次産業にイノベーションを起こすことはもちろん、歴史ある企業において大きな改革を推進していく強い決意を感じることができました。
そのテーマはデジタル化、DX化。事業領域も会社も歴史のあるニチリウ永瀬だからこそ、その難しさとやりがいに日々奮闘されているように思います。
現在は、新規事業開発本部という社長直轄のチームを中心に、本業とは少し離れた組織としてイノベーションを生み出すために日々試行錯誤を繰り返しているとのこと。
プロジェクトの数もとても多く、それらを推進するプロジェクトマネージャー候補や事業を担っていく責任者候補を募集されています。福岡に根付く歴史ある企業で、次の100年を作るチャレンジができる。その挑戦にワクワクできる方、お待ちしております。