AIで全国の公共交通課題を解決!
地域に持続性あるサービスを届けたい
私たちは、AI活用型オンデマンドバス「のるーと」の運行事業と、各地域に向けたオンデマンドバスのソリューション提供型事業を展開しています。
1960年代以降、マイカー化が進み、路線バスの乗客数はどんどん減っていきました。また、バス会社は、乗務員不足にも苦しみ、路線の維持がますます困難となっています。
その一方、高齢化で免許返納を希望する人が増えています。しかし、バスの路線が減ってしまい、免許返納したくてもできない状況が起きています。
乗務員不足とマイカー化を原因とする公共交通の課題は、地方だけでなく市街地でも起こっている問題です。この課題解決の一助となることが我々のミッションだと思っています。
AI活用型オンデマンドバスとは、お客様のリクエストに応じ、人工知能を使って適宜ルートを変えながら運行するサービスです。交通ニーズが広く分散しているエリアでも、効率性と利便性を両立した運行ができます。
2019年4月、まず福岡市東区のアイランドシティエリアで「のるーと」の運行を開始しました。そこでお客様から高い評価を頂き、全国の自治体や事業者さんが視察に訪れるようになったんです。
地域交通に関わっているのは、自治体、住民、地域の事業者さんと様々です。関係者すべてが納得し、持続的なサービスにしていくため、あらゆる調整をしながら半年~1年といった長いスパンでプロジェクトを進めています。
2020年からは福岡以外のエリアにも展開していこうと、長野県の塩尻市で実証実験をスタートしました。今後も順次、全国に拡大していく予定です。
ネクスト・モビリティは、西日本鉄道株式会社と三菱商事株式会社の合弁会社です。私自身も、三菱商事から出向しています。
もともと、三菱商事の自動車事業部門は、海外に日本のメーカー車を販売してきました。しかし、自動運転化やカーシェアリングが進む中、将来的に車の販売だけでは厳しくなることが予想され、お客様の視点に立った新たな事業を作る必要がありました。
そこで公共交通に活路を見出したのですが、三菱商事には知見もネットワークもありません。交通に明るい地域の事業者に寄り添って、パートナーを組まないと実現できないと考えました。
そこで2017年ぐらいから、全国の事業者にどんな課題があるかをヒアリングしながら、パートナーを探していきました。そんな中、自動運転など先進的な取り組みをしていた西日本鉄道さんと、目指すビジョンや課題感が一致したんです。
まずはオンデマンドバスに絞って一緒にやりましょうということで、2019年にネクスト・モビリティを設立しました。
一番の強みは、西日本鉄道さんとの合弁会社であることですね。競合他社の多くは、IT系や通信系などの分野から参入してきています。しかし、交通サービスの仕組みはシステムだけでは成立しません。
車両や乗り場、乗務員さんの体制や地元の合意形成をどうするかなどを考えながら、息の長いプロジェクトを立ち上げていくノウハウが必要です。
私たちには、福岡県でのオンデマンドバスの自主運行オペレーションの実体験を通じ、そういった実際的なリソースやノウハウがあるので、包括的にサポートできます。さらに、オンデマンドバスの利用者が定着し、ご評価を頂いているという、実績があることも強みです。
一旦サービスを導入してもらえたら持続的に続いていく事業なので、まずは1つ1つプロジェクトを積み上げていきたいと思います。エリアを拡大しながら、自動運転など新しい機能の追加も進めていくつもりです。
会社としては、徐々に出向者を減らして、正社員が運営する体制にしたいなと。上に出向者がいると、正社員の方達は面白くなくなってくるでしょうし、会社も育たないと思います。社員数を増やすとともに、最終的に出向者は1~2人ぐらいにしたいと考えています。
事業には黎明期、立ち上げ期、サービスが広まっていく普及期があると思うんですが、私たちが今いるのは黎明期です。
黎明期は、本当にビジョンがあるイノベーターだけしか動きません。お客様側にもイノベーターがいないと、導入まで至らないんですよ。そのため、顧客となるイノベーターの発掘が最大の課題です。
私のイノベーターの見つけ方は、「will」を見極めること。お客様にとっての「will」とは、意欲と課題認識だと思っています。
課題を認識していても、そこに意欲がないと行動にはつながりません。反対に意欲はあるけれども、課題感がない場合も同様です。両方がそろっているかを見極めながら営業をしていくことが必要だと感じています。
公共交通の業界で事業を行うには、様々なスキルが求められます。長い時間軸の中でお客様に入り込んでいくための、コミュニケーション能力や人間性の高さ。1年続くこともあるプロジェクトを、最後までやりきる熱意も必須です。
熱意の中身は何でもいいと思っています。社会貢献したい、自分が成長したい、組織のプロフェッショナルとして会社を大きくしたい、人を育てたいなど。
技術や専門性は熱意があれば自然と身に着くので、それよりも心の強さを持っているかを重視しています。ぜひ、「will」を持った熱い人に来てほしいですね。
入社以前にしていたこと
学生時代、海外で仕事をしたいと思っていて、世界に拠点がある会社を志望していました。2013年、新卒でトヨタ自動車に入社し、海外営業として中東の担当になりました。
1年間ドバイに赴任したり、年3~4回ほど海外出張したりしながら6年半ほど働きました。その後、2019年に三菱商事に入り、2020年3月からネクストモビリティに出向しています。
入社した理由
現在の自動車業界は、車を保有することよりも、いかに利活用していくかにシフトしています。前職で、そういう分野に取り組める部署に希望を出していたのですが、どちらかというと利用者より自動車の開発に近い部署に異動になりました。
しかし「モビリティビジネスの勃興期にどうしても関わりたい」という思いがあり、三菱商事に転職。入社後まもなく、福岡へ出向の話を頂き、ネクスト・モビリティに入りました。
今、取り組んでいること
現在は営業をしています。まだ業界の各社は攻め筋を探っている段階ですし、何より弊社の提供サービスに自信を持っているので、全国のお客様に使っていただけるようしっかり営業していきたいと思います。
また、採用・人事系の仕事も兼務しています。初めて携わる分野ですが、社労士の方に一部業務をうまくアウトソースしながら進めています。
人数が少ない会社なので、社内で知見を出してカバーし合いながら仕事をしているのですが、日々学びのある環境で楽しいですね。あまり業務の垣根がないため、新しいことに挑戦してスキルを拡大したい人が合うのではないでしょうか。
5年後には「オンデマンドバスといえばネクスト・モビリティ」と言われるよう、業界のスタンダードに育てていきたいと思います。
入社以前にしていたこと
出身は鹿児島で、大学は山形に進学しました。卒業して1年ほどはアルバイトしながら、海外でバックパッカーをして過ごしました。仕事について色々検討した結果、人材ビジネスなら多様な業種が見られると思い、2004年に株式会社リクルートに入ります。
新事業を開発する部署に約1年いた後、中高年向けに再就職支援などを行う事業部が分社することになり、そちらに転籍。最後は営業部で、5~6名のチームマネジメントを任されていました。リクルートで働いたのはトータルで15年ぐらいです。
入社した理由
転職のきっかけは、40歳になることと、長く人材系で働いてきて自分が取り組みたい仕事も経験でき、「そろそろ節目かな」と感じたことです。この先もずっと働いていくためには、新しいスキルがあった方がいいだろうと考えました。
また仕事で福岡に行った時に、すごくいい所だし、ここでいつか働けたらとも思っていました。
ネクスト・モビリティの皆さんとお話した際、価値提供の高い新事業をやれることに魅力を感じました。私は車を普段使用しないので、自分が年を取った時のことを考えても、非常にありがたいサービスだと思ったんです。
未経験の業界で不安はありましたが、皆さん優秀な方ばかりですし、ここでチャレンジしてみようと思いました。
今、取り組んでいること
現在の仕事は営業です。入社してまだ2か月ですが、皆さん非常に人柄が良くて、仕事も楽しいです。入社前に1度オンデマンドバス「のるーと」を使わせてもらったんですが、便利なのはもちろん、今後ますます必要となるサービスだと思いました。
だからこそ広げていく意義があるし、そこに携われるやりがいを感じています。将来的には付加サービスも展開していく予定ですが、まずは今の事業をしっかりと広めてたいと思います。
福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目12番12号第5グリーンビル
15,000万円
非公開
田中昭彦(代表取締役社長 兼 COO)/ 藤岡健裕(代表取締役副社長 兼 CSO)
2019年3月
9名
モビリティAI//DX(デジタルトランスフォーメーション)
https://www.next-mobility.co.jp/
YOUTURNからのコメント
ベンチャースピリット溢れる企業カルチャーが魅力!
高尾大輔
YOUTURN 取締役 キャリアコンサルタント
伝統ある三菱商事の新規事業としてスタートし、西日本鉄道という強力なパートナーを得て設立されたネクスト・モビリティ株式会社。
ベンチャー企業が存続していくにあたって最も重要な「企業財務・ファイナンス」に関してはある意味で磐石といえます。
私たちが実際にオフィスに訪れて感じたことは、「エネルギーの強さ」そして「明るさ」でした。大きなことにチャレンジするパワーに満ち溢れた社内の雰囲気は、まさにベンチャー企業そのもの。
また公共交通という事業領域においては、様々なステークホルダーと伴走してプロジェクトを進める必要があります。
簡単ではないビジネスに力強くチャレンジできる土台。そこには、従業員一人ひとりが「社会をもっと良くしたい」「暮らしをもっと便利にしたい」といった大きな志があると感じました。
現在は全国の自治体と一緒に、AI活用型オンデマンドバス事業やソリューション事業の実証実験に取り組んでいるとのこと。ビジネス拡大に向けて市場が受け入れてくれるのか、たくさんの課題と向き合っていらっしゃるようです。
創業期とも呼べる事業フェーズを楽しめる方、未来の公共交通を創るチャレンジをしたい方、ぜひ一度お話ししてみませんか。