挑戦したい事業が福岡にあった。大手総合電機メーカーの新規事業から創業100年の地場企業へ
近年リモート化が進み、東京以外の場所で働くハードルが下がってきています。
株式会社welzoで働く生嶋さんも、「今なら福岡でやりたいことが実現できる」と考え、移住を決めました。まずは自身のキャリアを見直すため、複数の転職エージェントに登録したという生嶋さん。実際に移住転職するまでの経緯を聞きました。
新卒で新規事業の創出に携わる
ーー生嶋さんは福岡出身で、大学を卒業するまで九州を出たことがありませんでした。2017年に新卒で大手電機メーカーに入社し、家電部門に配属。滋賀や東京をメインに勤務します。
もともと就職活動中から、新規事業に携わりたいと思っていました。学生の頃にバイトしていたコンビニのオーナーから、「ビジネスとは何たるか」という話をよく聞いていたんです。その話が面白くて、事業に興味を持つきっかけになりました。
就活ではベンチャー企業も受けたのですが、大手ながらも新規事業をやろうとしているところに惹かれて、1社目に入りました。配属されたのは、家電だけにとらわれず、暮らしの領域で新しいことをやるための部署です。
社内のビジネスコンテストに応募し、高齢者の健康づくりに役立つための事業創出を目指すなど、様々な新規事業に携わりました。前職では4年働き、ある程度経験が積めた頃、さらに自分が裁量を持って働ける環境がないかと思い始めたんです。
ーー当時、すでに福岡に帰りたいと考えていましたか。
いつかはと思っていましたが、具体的な時期などは決めていませんでした。「余生を福岡で過ごせたらいいな」ぐらいの感じだったんですよ。あまり意識はしていませんでしたね。
まずは、キャリアを整理し客観的に見るための手段として、複数の転職エージェントに登録しました。すぐに転職したかったわけではなく、今まで自分がやってきたことの棚卸がしたいかったんです。
そうこうしているうちにコロナ禍でリモート化が進み、「福岡でもやりたいことができるかも」と思い始めました。そこで初めて福岡に絞って、「福岡 転職」でGoogle検索し、YOUTURNを見つけたという流れです。
ーー色々と新規事業に関わってきた中で、どのような分野に興味がありましたか。
職探しの軸にしていたのは、高齢者のヘルスケア事業です。興味を持ったきっかけは、親戚が認知症だったこと。本人の大変さはもちろん、周囲の人も介護などの負担が大きいことを感じていました。
一方で、同じ年代の親戚でも、すごく元気に年を重ねている人もいる。そのギャップは何なのか、何か事業としてそこに切り込めないだろうか、と考えました。
裁量が一気に増え、充実した日々
ーー生嶋さんが福岡移住を決めたのは、今年のゴールデンウィークでした。福岡に帰省し、家族やニチリウ永瀬の代表と話したことで、「福岡で新しいスタートを切るのもいいかも」と感じたそうです。
最初にニチリウ永瀬のみなさんと話した時、めちゃくちゃ面白い人達だなと思いました。転職活動中はリモート面接がメインで、あまり先方の雰囲気が感じられず、不安を覚えることもありました。そんな中、ニチリウ永瀬からは熱いパッションを感じたんです。
入社前にリモート飲み会にも参加させてもらい、色々と腹を割って話ができたことも、不安払拭に繋がりました。
ーー面談後、あまり迷わずニチリウ永瀬に決めていましたね。
もっと色んな会社と比較して、長く転職活動することもできたと思います。でも、代表の金尾と話した時に、お互いの思いに共感し合えたので。
色々な会社が「新規事業をやらなきゃ」と言っている中、ニチリウ永瀬は強い危機感や覚悟を持って、本当に行動に移している。口だけじゃないなと感じました。やりたいことができそうな会社であることが、一番の決め手でしたね。
ーー現在、DX推進部にいらっしゃいますが、どんなお仕事をされていますか。
うちは農業資材や家庭園芸用品などを扱う100年企業なんですが、DX推進部は次世代へ向けて第二・第三の軸となる事業を作ることをミッションとしています。
私は今、「老いるを楽しむ世界」を実現するための新規事業創出の責任者を務めています。超高齢化時代における社会課題を事業によって解決すべく、例えば認知症領域のビジネスを推進しています。
ーーまさに希望通りの領域ですね。
そうなんですよ。私が入社する前から、すでに第1弾のプロダクトは出ていました。物忘れを防止するバッグや、エプロンを後ろで結ぶことが難しい方のために、結ばなくてもフィットするエプロンなど、すべての人に園芸を楽しんでもらうための商品です。
それらを事業としてスケールさせるために、今は製品やサービスによって、より充実した「体験」を提供できるような取り組みを進めています。
ーー担当する分野が前職よりかなり増えたと思うのですが、どのように新しい知識を補っていますか。
新しいインプットは、上司とのセッションからであったり、専門家の力を借りたりしています。あとは日々、ネットや本の情報から役に立ちそうなものを身につけています。
社内では、自分のように入ったばかりの人間が提案したことでも、「どんどんやれ」と承認してもらえます。前職と比べて裁量や守備範囲がすごく広がりました。この環境を求めていましたし、事業に協力的な外部の方とも出会えて、今後が楽しみなところです。
YOUTURNが一番キャリアに寄り添ってくれた
ーー4年ぶりに福岡に戻ってきて、いかがですか。
慣れ親しんだ場所なので、生活面での苦労は全くないです。ただ、リアルな情報に触れられる機会は東京の方が多いと感じますね。でも最近はオンラインセミナーも盛んですし、情報が仕入れやすくなっていますよね。以前と比べ、東京にいるメリットは減っているのかなと思います。
あと想像以上に良かったのは、チャレンジングな環境を求める人が多いことです。福岡はよく、スタートアップ企業の活動が盛んと言われますが、スタートアップに直接関係なさそうな人たちでも、「福岡を良くしたい」という思いから新しいことに積極的な人が多いですね。
事業を進める中で、行政の方とよくお話するんですが、最初はお堅いイメージを持っていました。しかし、我々の取り組みに興味を持っていただき、しかも口だけじゃなく「こういうことをやりましょう」と参加もしてくれている。
行政にこれほどやる気があるんだから、福岡はますます面白い町になるだろうと思います。
ーー共通しているのは、「福岡のために」という強い思いですよね。
地元愛がいい意味で発揮されていますよね。ただのひいき目で「うちの町いいだろう」って言ってるのではなくて、よくないところはよくない、東京に負けてるところは負けてると自覚しながら、それでもやっていこうと、反骨心があるところが魅力的だなと思います。
ーーYOUTURNを使った感想を教えてください。
昨年の10月に登録して、キャリアコンサルタントの高尾さんに面談していただきました。その際、すごく寄り添ってもらえたことが印象的です。
転職ありきではなく、どんなキャリアを築いていけば私にとって最善かを、一緒に考えてくださいました。本当にいい相談相手というか、話をしっかり聞いてもらえるありがたい存在で。無理に「ここに転職したらいいんじゃない」と提案されなかったのが、逆に信頼につながりました。
他社のエージェントとも話はしていたんですが、最初から「ここ受けてみませんか」と言われることが多く、信頼しにくかった。ある意味、YOUTURNは特殊なんだと思いました。
ーー最後に、これから移住転職しようと思っている人にメッセージをお願いします。
福岡は、今後も新しいチャレンジがどんどん増えていく町です。今、福岡に何らかの期待を抱いているなら、それは外れないと思うので。ぜひ福岡に来ていただいて、みんなで盛り上げていけたらと思います。
<執筆後記>
「やりたいことを実現するため、常に一番いい形を模索している」と語っていた生嶋さん。求める軸がはっきりしているからこそ、迷いなく移住転職できたのではと思います。
YOUTURNでは、生嶋さんのように「これまでのキャリアを客観的に見直したい」という方のご相談もお待ちしています。まだ移住時期が決まっていない方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。