「やりたい仕事が福岡にあった」海外留学から東京を経てUターンした理由
コロナ禍の中で、「東京にいるメリットは何だろう?」と考えることが増えたのではないでしょうか。
株式会社しくみデザインで教育事業部のディレクターを務める谷口さんも、コロナ禍がきっかけで福岡へのUターンを決意しました。オーストラリアに留学後、東京のベンチャー企業を経験した谷口さんは、「福岡に帰ることがキャリアダウンになるのでは」とかなり悩んだそうです。それでも移住転職に踏み切った理由について伺いました。
オーストラリアでマネジメントを学び、その後東京へ
ーー谷口さんは大学を卒業後、福岡に本社がある学習塾に事務職で入社しました。そこで大手予備校のマネジメント業務をしていましたが、5年半働いた後、オーストラリアへ留学します。
もともと海外に興味があったのと、仕事を通してマネジメントや人材育成について勉強したいと思うようになり、28歳でオーストラリアへ行きました。そこで2年間、人材マネジメントや人材育成研修が学べるスクールに通いました。
そのまま残って働こうかなと思ったんですが、自分のやりたいことを実現したいならオーストラリアよりも日本の方が色々と幅広くチャレンジできるのではと思い、帰国することにしました。
ーー帰国後、福岡ではなく東京を選んだのはなぜですか。
東京の方がやりたいことに近い仕事が多かったからです。福岡の求人とも比べた結果、オーストラリアで学んだこととも親和性が高かったため、中高生向けにキャリア教育の教材や社会人向けに人材育成研修などを提供している、東京のベンチャー企業に入りました。
ーー2社目ではどんなお仕事をされていましたか。
3年働いたうち、最初の2年は営業がメインでした。小規模な会社だったので、4人で全国の学校を担当していたんです。今よりもオンラインが普及していない時期で、ほぼ家に帰らない生活でしたね。
私は関西地区がメインでしたが、毎週月曜に会議があったので、月曜だけ出社してそれ以外は他府県に出ていました。
もう1つの事業である社員研修にも興味があって、途中からそちらの講師もやらせてもらったり。最後の1年は、カスタマーサクセスの立ち上げに参加しました。
ーー東京から福岡にUターンしようと思ったきっかけを教えてください。
コロナ禍になって、東京にいることが結構きついなと思い始めたんです。リモートワークに変わり、家から出ることが減って、東京にいるメリットをあまり感じなくなりました。
また、当時のカスタマーサクセスの仕事が、地道な調査やプランニング作業の連続だったため「もっと人と話す仕事の方が向いてるんじゃないか」とも考え始めました。
ーー谷口さんにとって、東京にいるメリットはどんな部分でしたか。
音楽が好きなので、コロナ禍の前は音楽フェスに参加するなど、東京のエンターテイメントの多さに魅力を感じていました。また国際交流系のイベントも毎日のように多く開催されていて、そういったイベントにもよく参加していたのですが、それが一切なくなって、自分の中で東京にいる意味が薄れていったんです。
福岡の両親も、私が1人で東京にいることをかなり心配していました。当時、仕事がものすごく忙しかったことに加え、コロナもあって「本当に大丈夫なのか」と。色々な要素が重なり、福岡への移住を考えるようになりました。
キャリア相談を受け、進むべき方向が明確に
ーー谷口さんは、2020年の10月から情報収集を始めました。福岡の求人にはあまりピンとこなかったため、東京の求人も見ていたそうです。YOUTURNに登録したのもその頃でした。
Facebookを見ていたら、たまたまYOUTURNの広告が出てきて、サイトを見にいきました。そこに「キャリア相談可」と書いてあって。ちょうど、いろんな求人を見てどんな仕事がいいか悩んでいた時期だったので、お話したいと思ったんです。
単に学校教育の延長ではない、子ども達の可能性を広げられるような仕事を探していたんですが、なかなか見つかりませんでした。やりたい事はあるのに、それに合った求人がない。そこのすり合わせも含め、相談したいと思いました。
ーーYOUTURNにご相談されて、いかがでしたか。
キャリアコンサルタントの方達が、ものすごく寄り添って話を聞いてくださいました。キャリア相談を通して、いろいろと明確になったと思います。やっぱり、ずっとパソコンでデータを見る仕事より、お客さんと話してアウトプットしていく方が自分には合ってるんだな、とか。モヤモヤしてた部分を聞いてもらえて、助かりました。
ーー自分が一番パフォーマンスを発揮できる働き方を知ることは、大事ですよね。
とても大事だと思います。あんまり、はっきり意見を言ってくださる転職エージェントの方っていらっしゃらないので。気を遣われて、当たり障りなく対応されることが多いと思うんですけど。
求人の紹介の仕方も、他とは違いましたね。「こういう会社です」と情報だけ送られていたら、印象に残らなかったと思うんです。コミュニケーションをしっかり取ってくださったからこそ、いいご縁につながったんだと思います。
ーーしくみデザインを紹介された時の印象はどうでしたか。
面白そうな企業さんだなと思いました。ただ、プログラミング教育の分野は考えていなかったので、最初は「プログラミング教育か、なるほど」という感じでしたね。
そこから会社についてリサーチする中で、プログラミング教育といっても一般的な、コードを書いたり難しい言語を操るイメージのプログラミング教育とは違い、私が課題と感じていた子どもたちの創造力や表現力を引き出し、彼らの可能性を拡げることができる教材だとわかりました。自分のやりたいことと、すごく親和性があると感じたんです。
ーー前職と同じベンチャー企業ですが、雰囲気は違いましたか。
もう全然違いましたね。前職は、ある意味ベンチャーっぽい感じの、パワー系の社長だったんですよ。
なので、しくみデザイン代表の中村と初めて面談した時は、本当にフランクでびっくりしました(笑)。ぜひもっとお話を聞きたいと思ったのと、会社的にもこれから事業を拡大していくフェーズで、私にできることがたくさんありそうだと感じました。
移住転職して、自分の時間も持てるようになった
ーー谷口さんは、移住転職という人生の大イベントを前に、「キャリアが後退するかもしれない」などかなりの葛藤があったといいます。不安もある中、どうやって決断されたのでしょうか。
正直、すごく悩みました。でも、しくみデザインの掲げているミッションや教材が気になって、断るイメージが持てなかったんですよ。あとは、YOUTURNさんのサイトでいろんな方の移住体験を読んで参考にしました。特に、弊社社員の移住インタビューはかなり読みましたね。
金曜に内定を頂いて、土日の間にキャリアコンサルタントの方にお話を聞いてもらえたのも、ありがたかったです。前職の経験と比較して悩むポイントがあったんですが、「しくみデザインはこういう会社だから、大丈夫だと思いますよ」と背中を押していただき、決断できました。
ーー現在はどんな業務をされていますか。
基本的には営業で、営業企画などをやりながら、マーケティングにも関わっています。プッシュ型よりプル型営業を重視しているので、Googleアナリティクスなど新しい知識も勉強中です。
これまでは、会社のカルチャーなどをあまり考慮せずに仕事を決めていました。今回はそういうポイントも重視したので、入社前に抱いていたイメージとの差は感じないですね。
ーー最後に、移住後の変化を教えてください。
プラスな変化は本当にたくさんあるので、あえてギャップを挙げるとすれば、東京の方が、イノベーションを起こしたいタイプの方が多く、刺激的な方と出会う機会は多いかもしれません。ただ福岡にも面白いことをやっている人たちがたくさん集まってきているので、その人たちとどう繋がっていけるか行動していくのが大事だなと考えています。
東京ではとにかく仕事に追われていましたが、こちらでは自分の時間も持てていますし。視野を広げるため、空いた時間に海外のオンラインコミュニティに入ってみたり、転職したからこそできることが増えました。
<執筆後記>
「福岡に帰りたかったというより、やりたい仕事が福岡にあった」という谷口さん。その一方で、もし今回の仕事が福岡ではなく縁もゆかりもない土地だったら、転職をためらっていたかもしれない、ともお話されていました。見ず知らずの土地に移住転職するより、知っている場所の方が安心感が持てたそうです。
谷口さんのように「仕事があるなら、東京じゃなくてもいい」と考えているなら、ぜひお気軽にYOUTURNにお問い合わせください。