福岡のベンチャー企業で上場するから意義がある。スカイディスクに「今」入りたかった理由

私の移住転職ストーリー
07/28/2020 更新

安定したキャリア形成はどうすれば実現できるのでしょうか。コロナ禍を経て、安泰だと思われていた企業や業種が大きなダメージを受けています。また、リモート勤務が定着したことで場所を選ばない働き方にも注目が集まるようになりました。

今までの常識が通用しない中、何を基準に転職先を選べばいいか迷っている方もいると思います。

福岡に本社を置く株式会社スカイディスクで働く川野さんは、東京の大手企業のSEとしてキャリアをスタートさせました。しかし3年半で退職し、まったくゼロからスタートアップに参加します。

「大企業に居続けることの方が、自分にとってはリスクだと思った」という川野さん。昨年子どもが生まれたことを機に、福岡へのUターンを決めました。

家族を最優先にしながらキャリアも妥協せず、スカイディスクへと入社した経緯を聞きました。

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「本当のリスクとは何か」を考え大企業を退職

ー福岡県大牟田市出身の川野さんは、佐賀の大学を卒業後、東京で就職しました。その後スタートアップ企業で取締役を務めた後、福岡に移住します。家庭を重視しながら、自分らしいキャリアにもチャレンジしていきます。

大学が理工学部で営業志望だったので、将来はシステム営業としてキャリアを積みたいと思っていました。そのためにまずシステムのことを知ろうと、SEとして就職しました。

東京の大手企業でアプリなどの開発をしていたんですが、ずっとパソコンに向かってプログラミングする作業が耐えられなくて(笑)。

もっと人とコミュニケーションを取りたいと思い、クライアントとも関わるフィールドSEのようなことをやっていました。

3年目で、社内で営業へ引き抜きの話がありました。しかしその数日後に他の先輩から「起業するからお前も来い」と声をかけられて。

このまま大企業で営業をするより、スタートアップに参加した方が色んなことにチャレンジできそうだと思い、退職することにしました。


ー大手企業を辞めてゼロから起業するリスクは感じませんでしたか?

自分にとって「リスクとは何か」と考えた時、このまま同じ会社に居続ける方がハイリスクだと感じたんですよ。その会社は技術的にも商品的にも古いものが多かった。

世の中のAIやIoTがどんどん進化する中、「このままレガシーなものを作ったり売ったりし続けて、自分のキャリアに何が残せるんだろうか」と。

思い切って飛び出して、新しいものに触れる方が後々を考えるとリスク軽減になると思いました。


ー経済的なリスクより、キャリアとして成長できないリスクを重視したんですね。

そうですね。2社目では創業メンバーだったので、取締役で入りました。事業はBtoB向けのAIソリューションです。

最初の1年は、いわば「なんでも屋」。システム開発も要件定義も営業もするし、管理系の業務から雑用まであらゆる仕事をこなしました。2年目からは営業部長に就任したんですが、それから1年ぐらいは開発など色々やっていましたね。

2年目まではとにかく会社を存続させるため、上場を目指してがむしゃらに働いていました。朝の8時に出社し、夜中に帰って数時間寝てまた出社、という生活が1~2か月続いたり。

大変でしたが、1社目では接することのなかったエンドユーザーと直接やりとりしながら、実際の課題に対して提案できたことは良い経験でした。

しかし3年目を迎え、「果たして上場がゴールでいいのだろうか」と疑問に思い始めたんです。会社を大きくすることにこだわる余り、お客さんに相応の価値を返せていないのではないかと。

そんな中で妻が出産し、家族のために転職して福岡へ行くことにしました。

慣れ親しんだ環境で子育てを

ーお子さんが生まれるまで、川野さんは東京と鹿児島で遠距離婚をしていました。家族を東京に呼ぶのではなく、自分が福岡に移住すると決めた理由はなんだったのでしょうか。

鹿児島で妻が子育てしている様子を見て、想像以上に大変そうだし、やっぱり隣にいてあげたいと思いました。

最初は「東京で一緒に住もうか」とも話していたんですが、自分が仕事に忙殺されている中で、このまま東京に連れてきても妻の負担は減らなさそうだし、むしろ関係性が悪くなるかもしれない。

2人とも地元が九州なので、慣れ親しんだ環境で一緒に子育てした方がいいだろうと福岡に住むことにしたんです。2020年の1月に前職の株主やお客様にその旨を説明し、色々と調整をして3月に取締役を退任しました。


ー転職活動はいつ頃始めましたか?

取締役退任の内示がほぼ決まった2月中旬からです。YOUTURNのほか、知り合いのエージェントと大手の人材紹介会社にも相談しました。

YOUTURNはを知ったきっかけは、昨年9月に東京で開催されたイベントです。まだ転職は考えていない時期でしたが、いずれ福岡には帰りたいと思っていたので、軽い気持ちで参加しました。

その後に高尾さんと面談し、当時の会社に対して思っていたことや、子どもが生まれた後のことなどを、メンターのような形で相談させて頂きました。

その時に「今は考えても仕方ない時期だから、目の前の仕事をやりきってみてはどうか」とアドバイスをもらい、「確かに」と納得して3月までがんばろうと思いました。

それがあったので、いよいよ転職を考えたときにも、高尾さんに相談したら何かあるんじゃないかと期待したんです。

YOUTURNより先に、知り合いのエージェントのところに行きました。そこはベンチャーに特化していて、私のキャリアを見て「色んなことが経験できて、一緒に働く人達と1つの目標に向かって動ける会社がいいんじゃないか」とスタートアップを何社か紹介されました。

その時にスカイディスクの名前も上がったんですが、「ここはすでに勢いがあって、出来上がっている会社だから合わないと思う」という話だったんです。

その次にYOUTURNへ行ったら、高尾さんから「スカイディスクって会社があるんだけど、ここが今大変なんだ」と言われて。どういうことか聞いたら、経営陣を一新して立ち上げ直すところだと。

それで初めて興味を持ちました。今思えば、出来上がっている会社ではなかったからこそ、あえて紹介してくれたんだと思います。

九州発ベンチャーの第一人者になる

ー「同じ『上場』でも、印象が全く違った。」そして、「今を逃すと、もうその機会はない」と言い切る川野さん。スカイディスク社との面接で、代表内村さんが語った決意とは。

最後に行った大手の人材紹介会社からは、面談後に大企業の求人票をもらいました。正直、「自分じゃなくても誰でもいいのでは」という感じの求人でした。

今まで新しいことに挑戦しながら進んできたのに、ここで大企業の歯車になるのは違うなと。将来子どもに仕事の話をしても面白くないだろうし、特別なことがしたかったので、そこはお断りしました。

合計5社受けて、最終選考まで残ったのは3社です。その中で一番早く返事がもらえたのがスカイディスクでした。面接は、まず2月の終わりに東京で畑村と会いました。

翌日には内村とオンラインで最終面接して、その夜に内定が出ました。他の面談も進んでいたので少し待ってもらったんですが、その間にも2回ほど、内村とオファー面談をしました。

創業社長ではない内村が、「自分がスカイディスクをどうにかしなければいけない」と使命感を強く持っていることが印象的でした。

九州に対しても「この会社がつぶれてしまったら、東京から見て九州のベンチャーってだめだと思われてしまうから、自分がどうにかするんだ」と話されていて。

ここでも「上場」という単語が出てきたんですけど、スカイディスクは上場を通して九州のベンチャーを活性化させたいという思いがあり、前職とは全然違う意味合いに聞こえました。会社を大きくすることの意義に納得できたんです。

東京で数ある上場企業のメンバーになるのと、福岡で数社しかないAIベンチャーで上場するのとでは意味が違う。そこに携わって第一人者になれる機会は、今を逃すときっともうない。

この状況で入らないと経験できないことがたくさんあると思い、入社を決めました。


ー家族のための移住ではあったけれど、同時にチャレンジもしようと思われたんですね。

家庭はもちろん大事ですが、それとは別軸で楽しい仕事、自分がワクワクできることがしたいと考えていました。福岡にいながら新しいことに挑戦できて、かつ九州に貢献できる仕事を探した結果、両方を満たすのがスカイディスクだったんです。

移住後は夫婦の会話が増え、ストレスも軽減

ー現在、経営企画室で新規事業の開発や商談、全体的な社内サポートなど幅広い分野に関わっている川野さん。「なんでも屋」である部分は前職と変わらないように思えますが、見えている景色は違うそうです。

2社目で色々な業務に関わった経験があるからこそ、以前は見えなかった課題が見えるようになりました。ただ、それに対して最善のソリューションが打ち出せるかというと、まだまだ勉強の余地があると思っています。

スカイディスクに入って「本質的であることの大切さ」を学びました。例えばお客様から「こういうシステムが欲しい」「こんなAIを求めている」という相談がけっこう来るんですね。

そこで内村や畑村は「本当にそのシステムが必要で、お客様ためになるのかをまず考えなさい」とよく言っています。徹底的に顧客志向なところが尊敬できるし、今の時代「ただAIを使ってます」だけじゃもう売れなくなっている。

本当に必要なことは何かを考え、そこにAIがどう活用できるかを提案することが重要なんですよね。内村や畑村と話していると、「どういうマーケットにどんな解決法を打ち出すのがいいか」をすごく追及していて刺激になります。

私も前職の経験を活かしながら、足りない部分は勉強して、もっと貢献できるようにがんばりたいです。


ー福岡に移住後、ご家族との関係に変化はありましたか。

実は、コロナの影響でまだ同居できていないんですよ。4月にスカイディスクに入社後、すぐ緊急事態宣言に入ったので、しばらくリモート勤務していました。

今は私は大牟田の実家、妻はまだ鹿児島にいて、7月からやっと同居できる予定です。それでも東京にいた頃より会話する時間が増えました。以前は仕事が忙しく、落ち着いて話せるのは土日だけでした。

最近は毎日電話で子育ての情報交換をしたり、住む場所について一緒に調べたりしています。私が近くにいることで妻も安心してるんじゃないかと思います。

私自身、生まれ育った場所に戻ってきて、前よりストレスを感じることが減りました。妻から「顔が険しくなくなって良かったね」と言われたので、前はよっぽど怖い顔をしていたんでしょう(笑)。

会社でもリモートワークが推奨されており、子育てとの両立がしやすくなるのではと思っています。

こうして振り返ると、YOUTURNを選んでよかったですね。キャリアもプライベートもしっかり話を聞いてくれた上で、価値観に合う会社を紹介してもらえたので。

私は特別なキャリアを築きたいタイプなので、オーダーメードの提案が合っていました。転職は人生の大きな起点ですから、エージェントがどれだけ親身になってくれるかが本当に重要だと思います。

<執筆後記>

「家族のための地方移住」と聞くと、キャリアを諦めなければいけないイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

川野さんのように過去の経験を活かしつつ、新しいことにもチャレンジできる企業が福岡で増えています。今後、リモート会議やオンライン商談が当たり前になれば、地方で働くデメリットはますます減っていくでしょう。

社会の価値観がアップデートされている今だからこそ、「自分にとって本当のリスクとは何か」を考えてみてはいかがでしょうか。

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著者 YOUTURN編集部
YOUTURNは、累計100名以上のハイクラス・エクゼクティブ、大都市の最前線で活躍されたビジネスパーソンの九州・福岡への移住転職を支援するエージェントです。地域特化、UIターン転職ならではフル・オーダーメイド転職支援を通じて、今世の中の求人票にはない、あなただけの求人ポジションをつくります。

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