家族ができたことで、仕事に対する考え方に変化が生じたという方は多くいます。
iBankマーケティング(ふくおかフィナンシャルグループ)の合田さんは、妻と3人の子どもとともに東京から糸島へ移住転職。
「東京に未練はない」と話す合田さんに経緯を伺いました。
 

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意中の大手SIerでシステムエンジニアに

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――合田さんは新卒で最大手SIerに就職されています。希望の業界だったのでしょうか。
 

中学と高校は福岡で過ごし、兵庫の大学を卒業して、東京の会社に就職しました。大学のOB訪問がきっかけです。いろいろと話を聞いていくうちに、社会インフラを下支えするシステムエンジニアの仕事に魅力を感じました。
就職活動では関西の会社も受けつつ、第一志望の会社に就職できて嬉しかったですね。
 

――大手企業だと、手がけるプロジェクトの規模も大きなものでしたか。
 

そうですね。入社以来12年あまり担当したプロジェクトは、プロパーのメンバだけで100名、開発メンバも含めると500〜1000人という大規模なものでした。半年ごとにリリースと開発を繰り返す性格のプロジェクトで、複数並行して進んでいました。
 

――12年あまりも! 長期のプロジェクトにあたるなかで、マネジメント経験も積んでいかれたのですか。
 

4、5年目あたりが激務でした。後輩ができ、実働部隊として自分で主体的に動けるころです。トラブル対応や開発を多く手がけ、3日間会社に泊まり込むこともあったほどです。
 

その後、次第にマネジメントも任されるようになりました。目標に向かってチームで動きながら、後輩たちを育成していくにはどうしたらいいか。悩むこともありましたが、チームで成功したときの達成感は格別でしたね。
 

子どもが生まれて変わった、仕事への考え方

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――ご結婚されたのはいつ頃ですか。
 

入社6、7年目ごろです。激務のピークは越えていたものの、まだまだ多忙な時期でした。1年後に第一子が生まれ、その次に生まれたのが双子でした。育児が一気に忙しくなり、時間に対する考え方が変わっていった気がします。
 

――ご家族が増える中で、変化があったのですね。どのように変わりましたか。
 

時間という有限のリソースの使い方について考えるようになった、という点ですね。入社したころは仕事が人生の中心でした。家族ができたことで、それが人生の「中心」から「一部」に変化していったんです。自分にとっては仕事も家族も大切です。限られた時間のなかで、折り合いをつけるのが難しくなっていきました。
 

――10年以上過ごされた環境から、飛び出すことを考えはじめたきっかけは何でしたか。
 

大規模プロジェクトの次に、グループ内の事業会社に1年ほど出向したんです。そこでの経験から、開発を発注してサービスを作る側の仕事も面白いものだと感じはじめました。
 

一方で、出向から戻ったら、再び大規模プロジェクトに配属されました。正直なところ、「この仕事をまたやるのかな」と。長距離走のような性質をもつ特殊なプロジェクトで、私よりもずっと長い間担当し続ける人もいました。「自分も同じようになるのだろうか」「これは抜け出せなくなるかも知れないな」と思い、2020年に事業会社への転職をしました。
 

――SIerから事業会社へ移られて、お仕事はいかがでしたか。
 

楽しかったですね。発注側への転職でしたが、もともと開発畑が長かったので、開発側の言い分もわかります。両方の立場を学ぶことができました。
 

事業会社の楽しさは、自分で決められる点にあります。開発側は発注を受けて、決められたルートで設計して開発を進める流れです。対して事業会社では、自分の好きなように動ける楽しさがありました。
 

――大手企業だった前職に比べ、組織の規模はどれくらいでしたか。
 

20人ぐらいです。私は何人かいたリーダーのうちの一人でした。
開発パートナーさんも100名程度でしたので、前職に比べると小さい規模ですが一般的には大きいプロジェクトだと思います。
 

仕事は古いシステムから新しいシステムに入れ替える、大規模なシステム更改プロジェクトでした。プロジェクトは忙しかったものの、お客さまのサービスをより良くするための取組を推進し、日々充実感がありました。
 

初めは妻から「自然豊かな場所に移住転職したい」

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――合田さんは一度目の転職後、2年ほどで福岡への移住転職を実現されました。移住について考えるようになったきっかけは何でしょうか。
 

当時はいろいろありました。私よりも先に妻が「転職したい」と言い始めたんですね。理由を聞いてみると、都心よりも自然が豊かな場所に移住したいと。翌年に双子の小学校入学を控えており、「移住転職に向けて行動するなら今がラストチャンスなのでは」と考えました。
 

――福岡に狙いを定めたのはなぜですか。
 

私同様、妻も中学と高校を福岡で過ごしています。住みやすさを考えたとき、自然と「移住するなら福岡一択だね」と意見が一致しました。転職活動は妻が先行しており、居住地フリーの会社に転職しました。
 

――合田さんご自身は、東京に対する未練はなかったのでしょうか。
 

全くありませんでした。もともとこだわりもありませんでしたし、今はオンラインでどこにいても東京とつながれます。それならば、地方の会社で地元のために働くのもいいのではと思いました。自分のなかで「地域のために」が、会社を探すうえでのキーワードになっていきました。
 

「ここで働きたい」会社の雰囲気が決め手に

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――「移住先は福岡」と迷いはなかったものの、転職活動での迷いや葛藤はありましたか。
 

迷いというよりも、譲れないポイントはありました。ずっとシステム開発のキャリアを積んできたので、その軸はぶれさせるわけにいかないと。ただ、職種は絞りましたが、業界にはこだわりませんでした。
 

――iBankマーケティングを選んだ決め手は何でしたか。
 

会社の雰囲気ですね。色々他社も面接を受けさせていただいた中でも一番自分たちの仕事に誇りを持ち、未来を見据えている姿がカジュアル面談を通じて垣間見えて、「一緒にここで働きたい」と思いました。地方の会社で地元に貢献することにも繋がりますし、iBankマーケティングが自分のキャリアを最も活かせそうだとも感じたんです。
 

――iBankマーケティングではどのようなお仕事を?
 

リーダーの一人として、自社プロダクトのお金管理アプリ「Wallet+」の開発を進めています。4、5人ほどのチームで、メンバは比較的、若手が多いです。
 

Wallet+はまだまだいろんなことができる可能性を持つ、発展途上のアプリです。それを自分たちで作り上げていけたらいいなと思っています。
 

――移住転職後、これまでと比べてギャップを感じるような場面はありますか。
 

いい意味でのギャップを感じているのは、経営層との距離が近いことです。社長が同じフロアにいて、小回りがきいて意思決定のスピードも速いんです。
 

実は今、少し悩んでもいて。これまでが大企業勤務だったせいか、コンパクトでフットワークのよい組織のなかで、頭が柔軟に働かないことがあると感じています。スピーディに動くチーム体制をどのように組んでいくか、どう動くべきか、周囲と相談しながら試行錯誤している段階ですね。
 

自分の裁量が広がる実感。週末は海へ

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――入社されて半年が経過し、お仕事はいかがですか。
 

今の仕事が一番楽しいです。これまで担当してきた仕事は、どこまでいっても大規模なプロジェクトの一部でした。現在のWallet+のアプリ開発では、手がける範囲が広がり、システム面の他にビジネス部門ともやりとりすることが増えました。実際に、システムだけでなくビジネス面での提案をすることもあります。いろんな意味で、自分の裁量が広がっていく実感や楽しさがありますね。
 

――働き方や、生活面で変化はありましたか。
 

現在、リモートでの勤務は全体の3割ほどです。「顔を合わせた方が仕事を進めやすい」という会社の方針があり、私も同感です。バランスが程よいなと。住まいのある糸島からオフィスまではドアtoドアで1時間ほどですが、糸島での生活をとても気に入っています。
 

私が中学と高校時代を過ごしたのが福岡市西区で、糸島と高校の学区が同じなんですね。子どもたちの今後の教育事情も含めて、住む場所を決めました。
 

妻はフルリモートの仕事のなかでも時々出張があるので、子どもの送迎はどちらかできる方が対応しています。
 

――移住後、週末の過ごし方は変わりましたか。
 

変わりましたね。海が近いので、よく海のあたりを散歩します。週末だけでなく、平日も仕事を早く終えて帰宅できるので家族と過ごす時間が増えました。東京では持っていなかった車を持つようになり、週末の行動範囲も広がっています。
 

直感を信じて迷わず飛び込んだ

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――合田さんの移住転職のお話からは、軽やかさと迷いのなさを感じます。
 

もともと直感を信じて行動するタイプではあると思います。昔から、「とりあえずやってみる」というか。移住も転職もやってみた結果、今が一番ハッピーです。
 

転職活動については、自分に合いそうな会社かどうかを、高尾さんに相談しながら決めていきました。今思うと、大きく悩むこともありませんでした。
 

――東京の大手企業と比べると、地方企業は年収が下がることがネックだと捉える人もいます。その点についてはどう捉えていますか。
 

私は幸いにもほぼ同等を維持できましたが、年収についてはあまり気にしませんでしたね。福岡は物価が安いし、生活コストそのものが下がるので。
 

――迷いがなかったのは、移住先が福岡だったことも大きいのでしょうか。
 

そうかもしれません。移住面では、東京や大阪と比べて福岡は街がコンパクトだし、天神でさえ人はそれほど多くありません。自然も近くにあるし、住むにはとてもいい場所だと思います。
 

ビジネス面でも、福岡全体がスタートアップに注力しているのを転職活動中に感じました。働くのにも住むのにも、福岡はいいところです。迷わずに覚悟を決めて飛び込んでみるのもいいのではないでしょうか。
願わくば、私たちと一緒に福岡から地方を盛り上げていただける仲間を大募集しています。
 

――最後に、YOUTURNを利用された感想をお聞かせください。
 

今回の移住転職に際して、私は大手の転職エージェントにも登録しましたが、YOUTURNは他のエージェントとは大きく違いましたね。大手がカバーしていないような地元密着型の会社を紹介してくれたり、親身にアドバイスをしてくれたりと、移住転職活動を進めるうえでとても助かりました。
 

(執筆後記)
 

合田さんは、ご自身の人生観に生じた変化を真摯に見つめ、直感を信じることで、フィット感も高くキャリアを最も活かせる会社を選びました。家族の幸せにつながる土地への移住を実現した合田さんの明るい表情が印象的です。
 

YOUTURNでは、皆さん一人ひとりの個性や価値観と向き合った転職相談をおこなっています。福岡への移住転職をお考えなら、ぜひ一度お問い合わせください。
 

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著者プロフィール

YOUTURN編集部
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YOUTURNは、累計100名以上のハイクラス・エクゼクティブ、大都市の最前線で活躍されたビジネスパーソンの九州・福岡への移住転職を支援するエージェントです。地域特化、UIターン転職ならではフル・オーダーメイド転職支援を通じて、今世の中の求人票にはない、あなただけの求人ポジションをつくります。