初めて売れた商品はフリスク

— SAMURAI BUYERのサービスをリリースされた後、最初はどういった商材を扱われたんですか?

大手ショッピングモールの商品データをAPIで連携して掲載していました。一番最初に売れた商品はフリスクです(笑)。アメリカ在住の日本人のお客様で、20個入りのフリスクを注文して頂きました。SAMURAI BUYERでは、通常の国内ECと違って2段階で請求するんですね。まず商品代金を頂いて商品を代理購入し、商品が入荷したら重さを測って国際郵便料を頂きます。その注文では、フリスク20個で送料が5,000円程だったと記憶しています。

— それだけの送料を支払っても購入を希望されたわけですね。

そうですね。そのお客様は、その後も何度かリピート購入して頂きました。

YouTuberを活用したインフルエンサー・マーケティング

— その後はどのような展開があったんでしょうか?

その後も、様々な商品が売れていきましたよ。ある一定の時期からアニメ系商品の売上が伸びていきました。「オタク」という言葉が世界的に認知されていて、やっぱり日本のアニメコンテンツは人気なんだなという印象を持ちました。そこで、アニメ系商品のプロモーションを強化していこうと決めました。

限られたリソースでプロモーションをしていくにあたって、どんな手法が最もお金をかけずに販促効果があるかを考えたのですが、ネットで発信力のある有名人に発信してもらうのが一番効果的なんじゃないかと思いつきました。そこで目をつけたのがYouTuberです。日本では当時そこまで認知されていなかったですが。

それから毎日YouTuberに連絡を取りまくりましたね。アルバイトも雇いました。メールに返信をくれたYouTuberには、「日本の珍しいフィギュアを送るので、それを動画でレビューしてて欲しい」と伝えました。彼らがレビューしてくれた動画にSAMURAI BUYERのサイト名とリンクを掲載してもらってから、徐々にサイトへのアクセス数が増えていきました。そしてさらにアニメ系商材の売れ行きも伸びていきました。

— 「越境ECのプロモーションにYouTuberを活用する」というのは発明ですね。面白い!

そうなんです。海外のYouTuber一人一人とコミュニケーションを取っていますよ。大企業ではなく、ベンチャー企業だからこそ、泥臭く地道に開拓していきました。かなりの数のYouTuberに接触しましたが、まだまだ発掘できます。最近は、YouTuberの方から「SAMURAI BUYERと仕事がしたい」とオファーを頂くまでになりました。

YouTuberを地方創生に活用する新規事業

これまでYouTuberを発掘してきたノウハウとかコネクションを活かして、YouTuberのエージェント事業を新規事業として立ち上げました。これからさらに日本の地元企業をクライアントとして募集していこうと思っています。

プロモーションの一環として2017年7月18〜20日に世界のYouTuber10名を福岡に呼んで、色々なところをPRする企画を博報堂と実施しました。

具体的にはドラックストアや飲食店、お菓子屋さん、キャナルシティ、ソフトバンクホークスなどと連携し色々なところを見て回り、福岡を海外にPRするという企画です。

海外の方からすると東京とか京都が有名な観光地ですが、九州にもたくさんいいところがあることをPRしていくことが、福岡でビジネスをしている我々ができることだと考えてます。今回福岡にきてもらったYouTuberも福岡を好きになってもらえたみたいです。

YouTuber動画の一部を紹介するとこんな感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=PIncdSJpaRs

— 素晴らしいですね。クライアントによって商材が違うので、ノウハウが商材ごとに確立できれば様々な展開が期待できますね。

Webサーバーが落ちるほどの人気YouTuberの爆発力

— 人気のあるYouTuberの方だと、一度にどれぐらい販売につながるんですか?

例えば、とあるYouTuberが紹介してくれた商品は、400〜500個ぐらい売れましたね。その商品は海外でも購入できる人気商品なのですが、為替の影響で日本で購入するほうがかなり安かったんです。

中国で開催されたアニメのライブにあわせてグッズを販売した時は、500〜600個売れましたね。取扱高で800万円くらいになりました。

— 1つの企画で800万円の流通を作れるのはすごい爆発力ですね。

YouTube経由でアクセスが集中して、サーバーが落ちることもありますね。当然ですが、サーバーが落ちている間は売上の取りこぼしが発生するので、インフラの強化も課題です。

— サーバーが落ちる程とは、凄まじいアクセス数ですね。アニメ以外に注目しているカテゴリーはありますか?

食・コスメ・旅・お菓子など、たくさんありますね。

— 越境ECでお菓子が売れるっておもしろいですね。最初の注文はフリスクですし。

アメリカをはじめとして、中国でも日本のお菓子は人気ですよ。「うまい棒セット」をYouTuberが紹介するとしっかり注文が入るんですよね。海外への送料が商品代金の倍近くかかるんですが、海外の方は買うんですよね。

— 強いニーズが存在するわけですね。一方で、お菓子は単価が低いので、どう収益化していくかも大事ですよね。

現状は代理購入だけなんですが、委託販売できる商品をどんどん増やしているところです。例えば、最初は在庫リスクを取らずに委託販売の形式をとって、その後売れる商材が分かってきたら在庫を持つのもありだと思っています。

配送についての各国の違い

— 海外配送には日数がかかると思いますが、配送スピードに対する顧客満足度はいかがですか?

国によりますね。中国のお客様だと「早く送ってくれ」などの問い合わせが入ることがあります。香港やシンガポールのお客様も配送日数に対する要求が高いですね。彼らは国土が狭いので、国内の配送スピードが基準になっていると思います。一方で、カナダでは国内配送でも20日ほどかかることもあるらしく、配送スピードに対してクレームが入ったことはないですね。

— 各国の国内ECの配送スピードによって、顧客の要求水準が異なるわけですね。面白いです。そういう意味で、福岡はアジアに近いですし、配送の面でもメリットありそうですね。

はい、これは福岡でやるべき理由があると思います。

— まさに福岡ならではですね。福岡に移住するのであれば、「福岡でやる意義のある事業」に参画したい方は多いと思います。成長市場である越境ECとグローバル事業に興味がある方にとって、非常に取り組み甲斐があるテーマですね。

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会社情報

所在地福岡県福岡市中央区大名2-10-1 A-411
設立年月2015年5月
社員数8名
関連業界EC・通販
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